運動の負荷量ってどのくらいがいいの?
2022.09.13 更新
みなさんこんにちは。小川順也です。
今回は
「運動の負荷量ってどのくらいがいいの?」
というテーマでお話しします。
パーキンソン病には有酸素運動が良い!
と、多くの研究で言われるようになりました。
有酸素運動って?
普通にウォーキングしていればいいの?
どの程度の運動負荷が必要なの?
ということですが、この
パーキンソン病患者に対する3種類の運動の無作為化臨床試験
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4574905/
という論文に、そのヒントが載っていました。
HIT群:高強度トレッドミル歩行:予備心拍数の70~80%負荷量を30分 N=23
LIT群:低強度ドレッドミル歩行:予備心拍数の40~50%負荷量を50分 N=22
SR群:ストレッチ+レジスタンス:レッグプレス、レッグ エクステンション、カール N=23
の3つの群を比較しています。
今回はSR群は省いて説明します。
週3日3ヶ月間のトレーニング期間ですが、その前後で
6分間歩行テスト、10メールの歩行速度等を計測しています。
結果は
高強度トレッドミル歩行より、低強度トレッドミル歩行の方が、
6分間歩行テストの距離、10m歩行テストの時間の改善が見られたということでした。
考察としては、高強度だと、歩行が粗くなって変な力が入ってしまったり、
歩行時間が短くなることが要因じゃないか?ということが挙げられていました。
私たちが運営しているパーキンソン病専門のリハビリジムでも
有酸素運動を取り入れています。
速さと時間とステップ台の高さで負荷量を調整していくのですが、
確かに負荷が高すぎると歩行のリズムが崩れたり、
手足が一緒になったり、手が動かなかったりする方がいます。
負荷量は「快適」な程度が、まずは良いということがこの論文で学べました。
快適の基準としては
「良い歩行のフォームを維持できる程度」
が一つの目安としては良いのかもしれません。
それを長い時間続けること。これが重要です。
有酸素運動はパーキンソン病にとって良いということですが
その人それぞれに「快適」な負荷量はあるので、
それを見極めて適切な負荷量を継続することこそが
「根治療法が確立されるまで動ける体つくり」に近づけることですね!
ぜひ参考にしてください♫