パーキンソン病の運動で本当に大事なこと|筋トレだけでは良くならない理由
2026.06.10 更新

パーキンソン病で本当に大事なのは「お尻・お腹・ひねり」
こんにちは。
パーキンソン病専門の理学療法士、小川順也です。
今日は、私が15年以上、1500人以上のパーキンソン病の方と関わってきた中で、
「これは本当に重要だ」
と感じていることについてお話したいと思います。
結論から言うと、
パーキンソン病の運動で特に大切なのは
「お尻・お腹・ひねり」
です。
もしかすると、
「え?そんなシンプルなことなの?」
と思われるかもしれません。
でも、たくさんの方を見て、試して、研究してきた結果、
私はここが“根っこ”だと感じています。
大きく動けば良くなる…だけではない
パーキンソン病では、
「小さく・ゆっくり動く」
という特徴があります。
そのため、
「大きく動きましょう!」
という考え方はとても広まっています。
もちろん、それも大切です。
でも私は15年以上たくさんの方を見てきて、
“大きく動けば良くなる”だけでは説明できない
ことに気づきました。
実際には、
大きく動こうとしていても、
体の土台がうまく使えていない方がとても多いのです。
なぜ「お尻・お腹・ひねり」が重要なのか?
私たちの体は、
歩く、立つ、姿勢を保つ時に、
実はまず
① お腹(体幹)
② お尻
③ ひねり(体の回旋)
が土台になります。
ところがパーキンソン病では、
動きが小さくなり、活動量が下がることで、
この3つが使われにくくなっていきます。
すると、
-
歩幅が小さい
-
姿勢が崩れる
-
体が傾く
-
疲れやすい
-
腰や股関節が痛い
という問題につながっていきます。
実は「使えていない」ことに気づいていない
ここがすごく大事です。
多くの方が、
「やっているつもり」
なんです。
例えば、
「お尻を鍛えています」
と言っていても、
実際には太ももや腰ばかり使ってしまっている。
「お腹を使っています」
と思っていても、
実際には肩や背中が頑張っている。
これが本当に多いです。
つまり、
“使っているつもり”と“実際”にズレがある
んですね。
私たちはこれを、
体の感覚のズレ(固有感覚のズレ)
と考えています。
スポーツジムで逆に痛める人がいる理由
実際、
「筋トレを頑張ったら腰が痛くなった」
「ジムで鍛えたら股関節が痛くなった」
という方も少なくありません。
なぜか?
それは、
本来使うべき筋肉が使えていないから
です。
例えば、
お腹が使えない状態で重りを持つと、
代わりに腰が頑張ってしまいます。
お尻が使えない状態で歩こうとすると、
太ももや股関節が無理をします。
すると、
体は頑張っているのに、
逆に痛くなってしまう。
だから私は、
「まず正しく使えるようになる」
ことがとても大切だと思っています。
「ひねり」が抜けてくる
もう1つ大切なのが、
ひねり
です。
パーキンソン病では、
体の回旋(ひねり)が少しずつ失われていきます。
歩く時の腕振り。
寝返り。
振り向く動き。
方向転換。
実は全部、
「ひねり」が関係しています。
特に体が硬いタイプの方では、
ひねりがかなり失われていることが多いです。
そのため、
ひねりのストレッチ
ひねりの運動
が姿勢や歩きやすさにつながるケースも多くあります。
だから私たちは「感じる」ことを大切にする
PDit(ピディット)では、
ただ回数をこなす運動ではなく、
「どこを使っているか感じる」
ことをとても大切にしています。
例えば、
-
お腹を使えている感覚
-
お尻を使えている感覚
-
真っすぐ立つ感覚
-
ひねれている感覚
を少しずつ取り戻していきます。
すると、
-
姿勢が良くなった
-
歩きやすくなった
-
痛みが減った
-
転びにくくなった
という変化が起きることがあります。
15年・1500人以上見てきて辿り着いた答え
私は研究が好きです。
だから、
「本当に良くなる運動って何だろう?」
をずっと考えてきました。
病院時代から、
たくさん試して、失敗して、また試して。
一人ひとり違う中で、
何が共通して大事なのかを見てきました。
その結果、
今の時点で私が強く感じているのは、
「お尻・お腹・ひねり」が根幹
だということです。
もちろん個別性はあります。
どれくらい弱っているか。
どれくらい硬いか。
どの感覚が弱いか。
で運動は変わります。
でも、
まずここを整えること。
そして、
継続すること。
これが本当に重要です。
最後に
パーキンソン病は、
単純に
「筋力が弱くなる病気」
ではありません。
ただ大きく動けばいい、
筋トレを頑張ればいい、
という話でもありません。
まずは、
“ちゃんと使える”
こと。
そして、
“使っている感覚を取り戻す”
こと。
私はそれが、
姿勢、歩行、疲れやすさ、痛みの改善につながると考えています。
これからも、
15年の経験と研究をもとに、
現場で感じたことを発信していきます。
ぜひ一緒に、
より良い体づくりをしていきましょう。
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