働く難病当事者(勿論、パーキンソン病も含む)の悩みの1つに「オープンクローズ問題」がある。オープンクローズ問題とは、現在の勤務先あるいは転職希望先に、病気の事を開示するか否かという問題である。

病気の事を開示すれば、定期的な通院を認めてもらえたり、時差通勤やリモートワークに対応してもらえたり、勤務時間を配慮してもらえたり、職務内容を変えてもらえたり、世に言う「合理的配慮」を得る事が出来る。

一方、開示することにより、雇用継続が難しくなったり、希望しない職務への異動を命じられたり、周囲から腫れ物のように扱われたり、残念な結果になる事もある。

開示した結果、働きやすい環境となれば良いのだが、そうならないケースも多く、なかなか開示に踏み切れない人も多い。そして、薬で症状が抑えられる限界ギリギリまで頑張って、もう無理という状態になって、みんなにバレる前に辞めてしまうというケースもある。

そして、辞めた後、再就職に向けた活動においても、開示すると希望の仕事に就けないケースも多く、開示はせず活動し内定を勝ち取って働くうちに限界を感じ、再び退職となるケースもある。

よって、最終的には開示はせざるを得ないと思うが、現状では多くの職場における疾患への理解が十分になされてはいない為、開示リスクが高い状態になっている。

安心して、疾患について開示出来る社会にしていく為には、当事者以外の方が1人でも多く疾患について関心を持ってもらい、難病当事者の活躍事例を1つでも多く生み出し、更には難病当事者がいた事によって働きやすい職場となったとか成果が上がるようになったという事例を作り出していく必要があると思う。

健常者と難病当事者や障害者という分断を無くす為に互いに歩み寄って、共生出来る社会にしていきたいものである。僕もそうだが、健常者の方もいつ何時病気を患うか分からないのだから。病気を患う前に、誰もが生きやすい社会にしておいて損はないと思う。理想論かも知れないけど、こんな社会にしていきたいと思う今日この頃であった。笑。

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