パーキンソン病のタイプ別分類
2024.08.16 更新
パーキンソン病のタイプ別分類
みなさんこんにちは。
パーキンソン病専門の自費リハビリ施設
「PDitスタジオ銀座本店」の小川順也です。
パーキンソン病は10人いたら10人とも違った症状があると言われています。
パーキンソン病の症状とは?
パーキンソン病の症状は
・パーキンソン病由来の運動症状
・パーキンソン病由来の非運動症状
・服薬による副作用
・2次的な筋力や柔軟性や体力の低下
が主にあります。
このように、本当に多様な症状が出てくるのがパーキンソン病の特徴です。
全てがパーキンソン病から来ているわけではありません。
どれがパーキンソン病から来る症状なのか?2次的なものなのか?それとも全く関係ないのか?
それを判別するためには、しっかりお話を聞いたりお身体の状態を評価する必要があります。
以前も、
「腰が痛いけど整形外科的な要因なのか?パーキンソン病の影響なのか?」という方がいました。
よくよく話を聞いていくと、どうやら姿勢の傾きからくる腰痛のようでした。その姿勢の傾きはまさにパーキンソン病の影響が大きく、筋力の左右差から生まれるものでした。
なので、姿勢に対してのトレーニングを実施して、姿勢が良くなると腰痛もなくなっていました。
というように、多種多様な症状がどんな原因かを突き詰めて対応していくと
症状自体は良くなるケースはたくさんあります。
PDit式タイプ別分類とは
今回紹介するのはPDit式タイプ別分類です。
私たちPDitスタジオでは、パーキンソン病の運動症状を一括りにせず
タイプを分けてアプローチしています。
多種多様な症状ですが、ある程度の傾向に分かれることが私たちの研究で分かってきました。
PDitスタジオでは会員数はすでに100名を超えていて、パーキンソン病の方しか日々みていません。
しかも、日本の医療においては診断早期のうちにリハビリテーションがスタートするケースはほぼありません。
診断早期のパーキンソン病の方にこれだけ多くトレーニングをさせてもらっている施設は日本中探しても稀です。
なので、私たちじゃないと気がつけないことが多くあると感じています。
その一つとして、動作から見るタイプ別分類です。
Subtyping of Parkinson’s Disease – Where Are We Up To?
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31595207/
の研究によると、パーキンソン病のサブタイプ分類は
・固縮/無動タイプ
・振戦優位タイプ
・姿勢不安定タイプ
・混合タイプ
に分かれると言われています。
私たちPDitスタジオでもその分類に当てはまるなと思いつつも
トレーニングをしていくためにはこの分類ではない分類に分けると整理がしやすいと考えています。
私たちは本当に多くの診断早期のパーキンソン病の方へトレーニングを通してお身体を見させてもらっています。
私たちがたどり着いたタイプ別分類は
・ゆるゆるタイプ(ゆるいタイプ)
・カタカタタイプ(硬いタイプ)
・片側タイプ(片側に症状の強いタイプ)
の3タイプです。
それぞれのタイプで優先すべき運動の種類が変わってきます。
ゆるゆるタイプ
体が緩いタイプなので、筋力低下や体力低下が起きている、または起きやすいタイプになります。
歩いているときに「ふらつく」という訴えをよく聞きます。
ゆるゆるタイプの方は
・ゆっくりな体幹筋トレーニング
・有酸素運動
が優先すべき運動です。
体は柔らかい方が多いのでこの2つが最優先になります。
カタカタタイプ
体が硬く、動作がゆっくりになるタイプです。動作がゆっくり小さくなっていることにご自身ではなかなか気がつけないという方も多いです。
ご家族が気がついても本人は気が付いていないということが多いのです。
カタカタタイプの方は
・ストレッチ
・大きさを重視した体幹筋トレーニング
・大きな運動
が優先すべき運動です。体が硬くなりやすいのはパーキンソン病の影響もありますが、
小さくゆっくりな動作に気がつけないという点も大きいのです。
片側タイプ
パーキンソン病は片側から症状が出てくると言われていますが、その症状の程度が大きい方がいます。
片側に症状がより強い方は、片側に特化した運動を実施しています。
片側タイプの方は
・片側の体幹トレーニング
・片側のお尻や背中のトレーニング
が優先すべき運動になります。また、動かしている「感覚」も左右差50%くらいになります。
なので、動かしている感覚を掴むトレーニングをしていくことが重要です。
自分でタイプ診断が可能か?
各タイプに関して特徴があるものの、比較対象がないとなかなか判断が難しいのが現状です。
私たちPDitスタジオのスタッフは日々多くのパーキンソン病の方の動作を見ています。
なので、タイプ別の判断は可能です。
しかし、パーキンソン病と診断されたばかりの方は、比較対象がないので
自分自身がどのタイプに当てはまるかがわかりません。
パーキンソン病は運動療法がとても重要とされていますが
ご自身に合った運動を継続的に実施していくことがとても重要になります。
自分に合っていない運動を実施していても効果は今ひとつ。運動を頑張っているのに一向に良くならない。と感じている方は
多いはずです。よく、スポーツジムで1時間ほど運動している。という方に出逢いますが
片側タイプなのに、両側を一生懸命鍛えていたり、
ゆるゆるタイプなのに、ストレッチがやりやすいからと筋トレはあまりやらずにストレッチを一生懸命していたり、
カタカタタイプなのに、苦手なストレッチはやらずに筋トレを多くやってさらに硬くなってしまっていたり、
せっかく運動習慣はついているのに、ご自身に合っていない運動をしていたらとてももったいないです。
各タイプの方が目指すべき歩きと姿勢の目標
私たちPDitスタジオでは、各タイプ毎に歩行や姿勢の特徴をまとめています。
そして、各タイプごとにどのようなトレーニングが必要なのかもまとめています。
各タイプごとに歩行や姿勢の特徴があり、それぞれに合った運動を行なっていくことで目指すべき目標に到達していきます。
姿勢の崩れは
歩行の崩れ
歩行の崩れは
日常生活の崩れ
まずは、姿勢良く歩くこと。
それが日常生活の過ごしやすさにつながります。
パーキンソン病と診断されたら早期からのトレーニング開始をお勧めします。また、なんでもいいから運動をすれば良いわけではありません。
ご自身に本当に合った運動を継続することが重要です。
時間は有限なので、効率良いトレーニングを実施して
進行抑制をしていきましょう!
タイプ別診断をしましょう!
ご自身のタイプが分からない!という方はまずは
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通常12000円ですが
PDitオンラインの会員さんは
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また、当日に
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PDitスタジオまたはオンライントレーニングの会員さんになっていただけると無料になります。
この機会にぜひタイプ別診断をしてみましょう。
お申し込みは下記より
https://forms.gle/7PZexqxF3mobQkuX8
このタイプ別分類は現在
順天堂大学の理学療法士の松田教授と共同研究を結び研究をしています。
さらに研究を進めて、パーキンソン病のより効果的な運動療法の確立をしていきます。
本記事の執筆者
パーキンソン病専門の自費リハビリ施設
「PDitスタジオ 銀座本店」
小川順也(Junya Ogawa)
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PDitプログラムは診断早期から適切な運動の習慣化と集中性により、パーキンソン病の進行抑制を目指したプログラムです。
対面でのトレーニングはPDitスタジオ銀座本店(自費リハビリ)にお越しください。
本日ご紹介した運動が収録されているのはPDitオンラインです。段階的な運動レベルの動画もあります。ご自身に合った運動を選ぶことが重要ですのでぜひ体験してください。
パーキンソン病専門の知識と経験を持った理学療法士のスタッフがパーキンソン病の方へお勧めの運動動画を作りました。さらに東京が遠方の方はオンラインでのリハビリも可能です。
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