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PD CafeからPDitへ

PD CafeからPDitへ

みなさんこんにちは。
PDit代表の小川順也です。

今回のブログでは、PDitについてお話ししていきます。

① PD Cafeとしての10年

② PDitとしてのこれからの10年

の2つのテーマでお話ししてきます。

PD Cafeとしての10年

私は、理学療法士として2011年〜2015年まで国立精神・神経医療研究センター病院で働いていました。

この病院は全国から神経難病の方が集まってくる病院でした。その中でも“パーキンソン病”の方が全体の30%を占める割合でした。

私も、多くのパーキンソン病の方のリハビリテーションを実施してきました。

私が勤めている時は、入院のリハビリテーションが中心で退院された方の外来でのフォローは3回程度で終了になっていました。

多くの方は

「退院すると一人じゃ運動が続かない」

という悩みを訴えてきました。

日本の保険制度上の課題もあり、日本では重症度分類のヤール3以上でリハビリテーションが開始されるケースが最も多いとされています。

そうした課題もあり、2013年からパーキンソン病の方のための運動継続の場を作ろう!ということで、

月1回の運動教室を開始しました。これが、PD Cafeとしての始まりでした。

 

運動継続を仲間の力で続けよう!という想いを込めて、

Parkinson diseaseの頭文字をとってPD

誰もが来やすい場所になるようにCafeをくっつけて

PD Cafeという名前にして活動をスタートしました。

最初は4〜5名くらいの参加者でしたが、次第に人数が多くなり20~30人規模になってきました。東京都小平市でスタートした活動ですが

2019年までに、全国10ヶ所にまで広がりました。

 

文明の進化!オンライントレーニングの開発

しかし、2020年の新型コロナウイルスの影響で20~30人の規模だと密になってしまうので、運動教室の活動を休止しました。

でも、なんとしても運動継続はして欲しい思い、オンラインでの活動をスタートしました。

 

オンラインの活動は

・オンライン上でのパーソナルトレーニング

・オンラインで運動の配信サービス

・月1回のオンライン運動教室

の主に3つを実施していました。

 

オンラインでの活動により、関東近辺の方のみならず北海道〜沖縄まで全国の方々へ運動が届けられるようになりました。

また、オンラインを活用したパーソナルトレーニングや集中的なトレーニングの開発も進めました。オンラインはとても可能性があると実感できて、本当にこの経験は最大の価値になると実感しました。

 

PDを一括りにしない!タイプ別分類の発見

 

そして、対面の活動としてはパーソナルトレーニングに絞って

より一層、多くのパーキンソン病の方の個別的な症状と向き合う日々を過ごしました。

そうした中で、パーキンソン病の方の進行予防にはやはり個別性のある適切な運動を継続することがとても重要だということを再確認しました。

パーキンソン病は100人いたら100通りの症状があると言われています。

多くのパーキンソン病の方の運動症状を見ていくと、ある程度タイプに分類出来るんじゃないか?ということが分かってきました。

 

このタイプ別分類を活用して、運動を整理していくと、今まで以上に効果を感じました。そして、この分類をしっかりと解明して、広めることでより多くのパーキンソン病の方が救えるんじゃないか?と思うようになりました。

 

タイプ別分類を考えるようになったからこそ、集団の意味を考えた

この10年間、PD Cafeでとても大切にしていた、つながりを作っていくための集団での運動の難しさをより感じるようになりました。

体が硬いタイプと体がゆるいタイプの方が混じっている集団では、当たり障りのない運動しかできないのです。

 

体が硬いタイプにはストレッチを多めに。ゆるいタイプの人には筋トレや高負荷なトレーニングを多めに。

そのような工夫をすることで、進行予防をもっと出来るんじゃないか?そう思うようになりました。

 

2023年から私たちの情報がより届くようになったのか、新規の予約がとても増えてきました。

今までは、スタジオを時間でレンタルして利用していましたが、それだと予約待ちが続いてしまう状況になってしまいました。

ということで、私たちの場所を持つことを決め色々と物件を探し始めました。そんな時に、銀座内科・神経内科クリニックの霜田院長とのご縁があり、銀座で店舗を構える運びになりました。

そして、2023年5月にスタジオをオープンすることが出来ました

PDitとしてのこれからの10年

PDitスタジオ銀座本店を5月にオープンしました。

このタイミングで、10年間PD Cafeとして活動していましたが、名称も改めてPDitに変更しました。

PD Cafeは繋がりに重きを置いていました。もちろん、これからも人と人との交流/つながりを蔑ろにしたりしませんし、今までの私たちが大切にしてきた想いは決して捨てません。

このPDitはより専門的な運動を提供することで、

「パーキンソン病の進行抑制」を本気で目指して行きます。

そのために、PDitでは新しい運動療法の研究/開発をどんどん進めて行きます。

 

PDitに込める意味を紹介します。

Habit=運動の習慣化

do it=行動しよう!

fitness=健康

これらの言葉のitをパーキンソン病と掛け合わせて

PDitにしました。読み方は「ピディット」です。

PDitプログラムとは

 

このスタジオでは、PDitプログラムを実施しています。

PDitプログラムとは

集中的な運動期間と運動の習慣化によって、パーキンソン病の進行を抑制することを目指したプログラムです。

集中的なトレーニングがとても大事というのは過去のブログをご参照ください。

診断早期からの集中的な運動の効果

そして、運動の習慣化。これがとても大事になります。ただ毎日運動すれば良いわけではなく

自分自身に合った運動を正確に続けていくことが必要です。

PDitプログラムでは、運動の習慣化のために

最初の3ヶ月でみっちり運動することで、体力の向上を目指します。そして、さらにご自身の体と向き合うことでリテラシーを高めて行きます。

パーキンソン病に経験豊富なスタッフがマンツーマンでサポートして、3ヶ月で運動の習慣化を目指して行きます。

その後に、しっかりと運動を継続するために継続コースがあります。
そして、1年後に再び、集中的な運動期間を作って体力向上をします。

この繰り返しにより、パーキンソン病の進行抑制へ挑戦して行きます。

 

1年に1回の集中的な介入とその後の継続がとても大事と言われていますが、日本でしっかりとそのようにケア出来る機関は、医療保険・介護保険制度上あまりありません。

 

PDitプログラムでは、研究的な根拠と私たちの経験を掛け合わせて皆さんにプログラムを提供しています。

PDitと医療/研究の連携について

そして、医療/研究の連携体制としては

銀座内科・神経内科クリニックに通っている方に関して、霜田院長と必要に応じて情報共有をしています。そして、研究は順天堂大学保健医療学部の松田先生と共に

パーキンソン病のサブタイプ分類とPDitプログラムの効果検証を研究しています。

このように、PDitスタジオ銀座では様々な方々と一緒に歩んでいます。

PD Cafeの経験を得て、パーキンソン病の方がより良く生活出来るようになる運動プログラムを開発して行きます。

PDitオンラインのリリース

PDitスタジオ銀座が出来て、7月にはPDitオンラインがリリースされました。

PDitオンラインとは、パーキンソン病に特化した運動動画配信サービスです。

現在100本以上の運動動画が収録されています。この動画を見て自主トレをしていただくことで、運動の大切さを知ってもらいます。

どんな運動したらいいんだろう?と思いますよね。あ!この運動したらいいんだ。こういう運動があるんだ!と日々の気づきになるはずです。

スタッフ一同で半年以上かけて作ってきたものなのでぜひお試しください♪

PDit オンライン

 

頼もしいスタッフが増えました

最後に、10年前PD Cafeが出来たばかりの時と比べて、現在はスタッフも増えました。

パーキンソン病の方々の生活がより良くなって欲しい!と本気で思ってくれる人たちが集まってくれてます。

 

仲間にも恵まれ、10年間続けてこられました。

PD Cafeの10年間の経験と大事にしていることは引き続き大切にして

PDitとしての次の10年間をカタチ作ります。

みなさま引き続きよろしくお願い致します。

 

小川順也

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