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【すくみ足シリーズ③】すくみ足に対する運動はどのようにしていくべき?まずは実際の状況を分析しよう!

皆さん、こんにちは。

 

 

パーキンソン病専門の自費リハビリ施設

「PDitスタジオ銀座本店」

です!

 

 

すくみ足についての記事をシリーズでお送りしております。

 

 

 

今回はシリーズ最終 第3!

パーキンソン病の症状として出てくることのある

「すくみ足」に対する運動はどのようにしていけばいいのか

紹介します!

 

 

 

 

本シリーズの記事を読むことで、
パーキンソン病の症状の一つ「すくみ足」について理解を深め
適切な対策のためのヒントを知ることができます。

 

 

前回の記事をまだご覧になっていない方は
こちらからご確認ください。

 

 

【すくみ足シリーズ①】パーキンソン病の方のすくみ足はどういう症状?すくみ足の状態について分かりやすく紹介します!

⇩⇩⇩
https://pdit.jp/staff_blog/3977/

 

【すくみ足シリーズ②】パーキンソン病の方のすくみ足はどういう症状?すくみ足の状態について分かりやすく紹介します!

⇩⇩⇩
https://pdit.jp/staff_blog/4058/

 

 

〜 本記事の目次 〜

 

①運動を始めた方がいい時期について!

②すくみ足が出ている状況を確認し分析すること

③状況に応じた運動を段階的におこなっていく

 

 

①運動を始めた方がいい時期について!

パーキンソン病の方ですくみ足に
困っている方も多いのではないでしょうか?

以前の記事で書いたように、
ある研究によると、
すくみ足は発症後5年で約半分の割合の方が

経験するともいわれています。

 

 

パーキンソン病の方ではすくみ足に限らず、
早期から運動を始めていくことが大事です!

そのことについてまとめたブログはこちらをご確認ください。

パーキンソン病のリハビリテーションの開始時期は?

⇩⇩⇩

https://pdit.jp/staff_blog/3941/

 

 

いかに早く、適切な運動を実施して、それを継続するか。

 

 

 

パーキンソン病の進行抑制、

そして明らかな運動障害(姿勢異常/歩行障害)を遅らせるポイントだと考えています。

 

 

 

これはすくみ足も例外でなく、

早め早めの対策として運動をすること

すくみ足の症状を軽減しやすくなります。

 

このことは世界において、
最近特に論議されています。

 

 

2021年に発表されている論文では
すくみ足に対する運動の効果について
検証している研究の結果を解析しています。

 

引用文献:

A systematic review on exercise and training-based interventions for freezing of gait in Parkinson’s disease
(パーキンソン病のすくみ足に対する運動とトレーニングに関する系統的レビュー)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34508083/

 

この論文では

運動やトレーニングはすくみ足に対して効果があった。 
 
ということを述べています。

 

 

 

そして内容の中でとても大事なのが以下の図です。

 

この図は

 

・すくみのない状態(すくみ足なし)
・すくみ足が症状として出たての状態(時々のすくみ足)
・すくみ足が症状として悪化した様子(頻繁なすくみ足)

 

 

で、それぞれどのように運動で対策をとるか?

というものです。

 

 

 

 

 

これまでは
すくみ足への対策としての運動開始が後手後手になることで
すくみ足の重症度も増していきやすいという状況でした。

 

 

 

 

 

これを、早い段階から運動を始めていくことで、
すくみ足を予防することができます。

 

 

 

 

 

 

 

もしすくみ足が生じた場合も、
すくみ足に関連した運動 や
すくみ足に特化した運動 を

 

 

 

 

交えて行うことで、すくみ足症状の進行を
予防できる可能性があります。

 

 

では、この

 

 

 

すくみ足に関連した運動 や
すくみ足に特化した運動 は

 

どのようなものが挙げられるでしょうか?

 

この論文を読んでいくと以下のようなものが分かります。

 

 

 

 

 

 

 

すくみ足に関連した運動
= バランストレーニング、方向転換の練習、認知トレーニング、グループベースのトレーニング

といった体の機能に焦点を向けた練習

 

 

 

 

すくみ足に特化した運動
= 手がかり(線を引く など)を使ったトレーニング、運動認知戦略(すくみ足を軽減するために行う事前のシュミレーションなど)、動作観察トレーニング

といったすくみ足そのものを軽減するために行う戦略や練習

 

 

 

 

以上のものはとても参考になると思いますが、

じゃあこれだけ選択肢がある中でどれをしていくの?

 

 

 

 

と疑問も出てしまいます。

 

 

 

私たちPDitはトレーニングにおいて
個別性
を大切にしているのですが、
すくみ足についても
個別性を大事に運動(トレーニング)していく必要があります。

 

 

 

個別性を持ったトレーニングのために必要なのが
お体や生活状況の評価と分析することです!

 

 

 

 

②すくみ足が出ている状況を確認し分析すること

 

 

 

 

まずやっていきたいのが、

すくみ足がどのように出ているのか?

確認していくという点です。

 

 

 

 

ご自身、もしくは対象者さんのすくみ足が、

 

①いつ、どのようなときに

②どこで

③どのように

 

 

出ているか確認することが大事です!

 

 

 

 

以前までの記事のおさらいとして、

すくみ足が出てきやすい場面はこういう状況が多いということでした。

 

 

他には、

・焦っているとき
・歩きながら会話をするとき
・別の人や物に注意がそれたとき
・不安を感じているとき
・暗いところを歩くとき  etc.

などが挙げられます。

例えば 
すくみ足が歩き始めに出やすい場合
どのような状態でしょうか?

 

 

歩き始めにすくみ足が出ている状態を
チェックして、細分化していきます。

歩き始めのすくみ足が出ている状態一つとってみても
これだけ、状況を細かく確認できるのですね!

 

もし実際にすくみ足がある方ご自身が
状況をチェックしていくには
紙に書き出していくといいかもしれませんね。

 

・お薬が切れたときに足が出づらいのか?
・朝の時間が足が出づらいのか?
・右と左、どっちの方が足が出づらいのか?

 

 

 

 

 

 

このような点を整理していくことで
ご自身のトレーニングや

場合によっては脳神経内科の主治医にお話ししていくことで
服薬調整に繋げることができるかもしれません!

 

 

 

 

 

ご自身で確認することが難しい場合は
ぜひ私たちなど、パーキンソン病のリハビリを専門にしている
トレーナーやセラピストと確認していきましょう。

 

 

 

 

このように
すくみ足がどのような場面で出やすいのかを
整理していくことは
トレーニング内容を決めていくためにもとても重要です。

 

先ほどの状況を分析した結果に対しての
トレーニングや対策はこのようにして
考えることができるでしょう。

 

 

③状況に応じた運動を段階的におこなっていく

 

ただ運動をしていくだけではなく、
状況を確認したうえで、
目的を持ってトレーニングをしていくことはとても大事です!

 

トレーニングに関して、
私たちが大事にしているメソッドはこちら!

この中で、
今回はすくみ足に対する運動として重要な視点として
「段階的」
という部分について解説します。

段階的なトレーニングとはその言葉の通り、
運動の難易度や負荷量を

易しいものから

徐々に難しい・強いものに

 

 

 

変えていくということです。

皆さんも昔を振り返ってみて
自転車の練習をしていた頃
思い出してみてください!🚲

 

 

自転車に乗る時はおおよそ以下の順序で
練習された記憶のある方も多いのではないでしょうか?

 

 

 

 

1.三輪車(もしくは補助輪をつけた自転車)でペダルを漕いで走る。
2.後ろの荷台で誰かに支え・押してもらいながら走る。
3.二輪の自転車で漕いで数メートル走る(時には転んだりしながら)。
4.二輪の自転車で乗るのに慣れて、長い距離を走る。

 

 

 

 

この流れは、

 

 

 

易しい方法 から 
→ 難しい方法 へ

 

と練習していると思います。

 

その過程で、

 

 

バランスの取り方を掴んだり、
ペダルの漕ぎ方を覚えたり

 

 

としていくはずです。

 

これが

 

 

4.二輪の自転車で乗るのに慣れて、長い距離を走る。

 

 

から練習を始めてしまうと、
どうしても転びやすく、
時には心も折れてしまうかもしれません💦

以上のような、
自転車に乗れるようになる過程と同じで、

 

 

 

 

トレーニングも段階的にしてくことで、
体に馴染みやすく
怪我もしにくくなり

 

 

 


より体の動かしやすさにもつながってきます。

 

すくみ足に対するトレーニングをする時も、
すくみ足の状況に応じた
段階的なトレーニングをしていくと
いいと考えています。

 

以前の記事でも書きましたが、
すくみ足は色々な要素が原因で生じます。

色々な原因の中でも、
その土台にあるのは
運動機能である
と考えています。

 

 

 

運動機能を見ていくことが大事であるということを前提に
具体的な運動方法は以下のように考えるといいです。

 

 

Aさん👨 は、

 

運動機能の中でも、
脚で支える力が弱くて、

反対側の足を出しにくくなっており
結果的にすくみ足につながっていたとします。

 

脚で支える力でもおしりの力が弱くなっている場合、
おしりのトレーニングをしていくといいですが、

 

 

 

おしりのトレーニングだけでも
段階的にどのようにしていくといいか
考えると次のような感じで挙げられます。

 

1.床での横向き姿勢で膝を曲げて脚を引く運動
2.四つ這い姿勢で膝を曲げて脚を挙げる運動
3.仰向けで両脚でのおしり上げ
4.仰向けで片脚でのおしり上げ
5.立って片脚を前に出しながら、おしりを前に動かし膝を曲げる運動(ランジ運動)

 

などなど

 

 

 

 

 

 

実際にはトレーニング用のゴムバンドを使用するなど
負荷も調整できるので、もっと多くの項目が考えられます。

 

 

 

 

 

また、実際にすくみ足の出やすい状況
すくみ足が出ないように練習していくことも大事です。

 

 

歩きの1歩目ですくみ足が出やすい場合は、
その状況も確認しながら以下のように
段階的なトレーニングをしていくでしょう。

 

1.座って左右への体重移動
2.膝立ちでの左右へ体重移動
3.立って左右への体重移動
4.立って左右前後への大きな体重移動
5.線を床に引いて、またぐようにステップする練習
6.線を使用せずにステップする練習
7.計算をしながらステップする練習

 

以上のように、
1歩目のすくみ足が出てしまう状況を分析して
段階的にトレーニングをすると

体も徐々に慣れていきやすく
すくみ足も軽減していきやすいです。

 

ぜひすくみ足に対するトレーニングをする時は、
易しい運動から難しい運動にしていくように

段階的に取り組む視点も持ってみましょう!

 

本記事は以上になります。

 

 

以下は本記事のまとめです。

①すくみ足に対する運動は思い立った時が吉!なるべく早く、適切な運動をしていくことが大事です。

②すくみ足に対するトレーニングをしていくときは、すくみ足が出ている状況を確認し分析することが大事です。

③分析したすくみ足の状況に応じて、目的を持った運動を段階的におこなっていくが、すくみ脚を軽減するために大事です。

 

私たち、PDitスタジオでは、
ご自身のすくみ足の状況を客観的にも確認できるように

 

 

「すくみ足測定会」

 

 

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ぜひパーキンソン病のリハビリを専門としている
PDitスタジオと一緒に
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また、私たちPDitスタジオは

 

「すくみ足に困る方を1人でも多く減らしたい!」

 


という目標のもと、

 

 

 

すくみ足に特化したトレーニングプログラム
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ご参加いただけます。

 

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すくみ足が軽減された方は多くいます。

(この内容についてはまたブログを書きます!)

 

 

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プログラムについて気になる方は、
パーソナルトレーニングの際にスタッフにお気軽にお声かけください。

 

または、お問合せフォームにてご連絡も承っております。
⇩⇩⇩
https://pdit.jp/contact/

 

それでは以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

またお会いしましょう。

 

 

 

 

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PDitプログラムは診断早期から適切な運動の習慣化と集中性により、パーキンソン病の進行予防を目指したプログラムです。

対面でのトレーニングはPDitスタジオ銀座本店(自費リハビリ)にお越しください。

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本記事の執筆者

パーキンソン病専門の自費リハビリ施設

「PDitスタジオ 銀座本店」

 

山口祐弥(Yuya Yamaguchi)

 

 

【資格】

理学療法士、LSVT-BIG認定療法士、神経筋障害認定理学療法士、保健学修士

 

【経歴】

理学療法士免許取得後、総合病院に勤務。パーキンソン病をはじめとする神経難病の方や脳卒中の方とのリハビリを多く経験する。

理学療法士の臨床業務の傍ら、研究を行い、理学療法士学会で受賞を経験する。

臨床6年目の時に大学院入学、研究を重ねその後に修士号を取得。

その後、株式会社Smile Spaceに入社し、パーキンソン病の方と一緒に日々トレーニングにはげんでいる。

 

【趣味】

バスケットボール、アウトドア

 

【一言コメント】

お一人お一人との丁寧な対話を大切にしています。

長年の経験に科学的視点も加味して、皆さんの生活がより良くなるようにサポートします!

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